- 2026年2月27日
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生成AIの普及は、私たちの情報収集や購買行動に大きな変化をもたらしています。単なる情報検索にとどまらず、商品の比較検討や行き先の選定など、意思決定の場面でAIが重要な役割を担うケースが増加しているのです。
株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズが2026年に実施した「生成AIとの対話による購買行動調査」では、その最新の実態が明らかになりました。この調査は、生成AIを日常的に利用する10代から60代の男女500名を対象に、インターネットアンケート形式で実施されています。

調査によると、生成AIとの対話をきっかけに商品の購入や行き先を決定した経験があるユーザーは、昨年からさらに増加しています。
商品の購入を決定したことがある人: 54.1%(前年比+11.4pt)
行き先(旅行先、レストランなど)を決定したことがある人: 50.4%(前年比+7.1pt)
いずれも半数を超え、生成AIがモノ消費・コト消費の両方において、意思決定の強力な起点となっていることが見て取れます。AIが、私たちの生活に深く根差し、購買プロセスに欠かせない存在になりつつあると言えるでしょう。

具体的にどのような商品やサービスがAIの影響を受けているのでしょうか?
購入された商品・サービスの上位:
パソコン・スマートフォン・周辺機器: 40.9%
衣類・アパレル(ファッション小物含む): 36.0%
食品・飲料(サプリメント含む): 34.9%
化粧品・スキンケア・ヘアケア: 30.7%
比較検討に多くの情報が必要な「家電」や「金融商品」なども2割以上がAIを通じて購入に至っており、その影響範囲の広さが伺えます。

決定された行き先の上位:
飲食店(レストラン・カフェ・居酒屋など): 66.7%
旅行・宿泊先: 46.8%
特に飲食店は、場所、ジャンル、予算、評判など、複数の条件を整理・比較する際に生成AIを活用するユーザーが増えている可能性を示しています。

AIが購買意思決定の起点となっている一方で、ユーザーはAIの提案を盲目的に受け入れているわけではないようです。
調査結果では、生成AIが提案・推奨した商品やサービスについて、約9割(87.4%)のユーザーが「Googleなどの検索エンジン」を用いて追加検証を行っていることが明らかになりました。次いで「Amazonなどのモール型EC」(34.4%)、「InstagramなどのSNS」(34.1%)が利用されています。

これは、生成AIが比較検討の「入り口」としては非常に有効であるものの、最終的な意思決定には、検索エンジンやSNS、ECサイトなどでの「裏取り」や「答え合わせ」が依然として不可欠であることを示しています。AIの情報はあくまで参考情報として捉え、多角的な視点から検証する賢い情報収集行動が定着していると言えるでしょう。
今回の調査では、生成AIとどのような対話を経て購入や決定に至ったかの具体的な事例も収集されています。ユーザーは漠然とした「要望」や「悩み」をAIに投げかけ、具体的な候補へと絞り込んでいく傾向が見られます。
金融商品: 「気になる分野、配当性向を指定し、業績が良く、減配しにくい銘柄をさらに抽出、3銘柄まで絞った後、Google検索や証券会社のページで情報の正誤を確認し、気に入ったら購入している」(30代男性)
衣類・アパレル: 「軽量で耐久性が高く、口コミ評価の良いスーツケースを予算2万円以内で探してほしいと入力し、AIが提示した候補の中から素材や重量を比較しつつ対話で絞り込み、最終的におすすめされたモデルをオンラインで購入した」(10代男性)
家電: 「くせ毛で悩んでいる、良いヘアーアイロンがあれば教えてほしいとAIに入力。AIに提案してもらったなかから比較して絞り込み、近くの量販店に行き購入した」(50代男性)
飲食店: 「旅行に行った時の飲食店を決める際、日付と行く人数、属性などを入力して、条件に合うお店を出してもらった」(20代女性)
これらの事例から、AIがユーザーのニーズを深く理解し、パーソナライズされた提案を行うことで、購買意思決定プロセスを効率化している様子がわかります。
今回の調査結果は、企業がAI時代においてどのように情報発信すべきかについて重要な示唆を与えています。
現在、ユーザーの情報収集・購買行動は「生成AIで候補を見つけ、検索エンジンやSNS、ECサイトなどと行き来しながら裏取り・比較検討を行い、意思決定する」という新しいフェーズに入っています。これは、AIに適切に認識・参照されるための対策(LLMOなど)だけでなく、WebサイトやSNS、ECサイトなどでユーザーが安心して比較検討・意思決定できるような情報設計や導線作りがこれまで以上に重要になっていることを意味します。
株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズでは、この新しい購買行動を捉えるためのフレームワークとして「PRCA(プルカ)」を提唱しています。

PRCAは、以下のステップで構成されます。
Prompt(疑問提示): ユーザーが生成AIに疑問や質問を投げかける
Review(情報の正確性確認): 生成AIの回答内容を検索エンジンなどで検証・裏取りする
Compare(比較検討): 検証済みの情報を複数の選択肢や視点で比較し、最適解を検討する
Act(行動・再検索): 検討結果をもとに、実際の行動(購入、申込み、問い合わせ、さらなる検索など)に移る
このフレームワークは、AIとWebサイトが連携する現代のカスタマージャーニーを理解し、効果的なマーケティング戦略を構築するための指針となるでしょう。
生成AIは、すでに多くのユーザーの購買意思決定に深く浸透し、その影響は今後も拡大していくでしょう。しかし、ユーザーはAIの情報を鵜呑みにせず、多角的な視点から検証する「賢い」情報収集行動をとっています。
企業は、生成AIに適切に情報を認識させる対策と同時に、WebサイトやSNS、ECサイトにおける信頼性の高い情報提供とスムーズな購買導線設計に注力することで、AI時代の新しい購買行動に対応し、ビジネスチャンスを最大化できるはずです。将来的には、AIとの対話の中で購買が完結する「エージェンティックコマース」の普及も進むかもしれません。この変化の波を捉え、最適なデジタルマーケティング戦略を構築することが、今後の成功の鍵となるでしょう。🚀