- 2026年2月10日
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Google検索に導入された「AIによる概要(AI Overviews)」は、検索結果の表示方法に大きな変化をもたらしました。ウェブサイトへの流入減少が懸念される中、ユーザーは実際にAIによる概要をどのように利用しているのでしょうか?ナイル株式会社が2025年12月に実施した調査結果から、その実態を深掘りします。
この調査は、全国の20~60代の男女752名を対象に、Google検索結果に表示される「AIによる概要」の利用実態を明らかにするために行われました。
調査期間: 2025年12月22日~24日
調査方法: インターネット調査(Fastask利用)
調査対象: 全国20~60代の男女752名
調査によると、「AIによる概要」を毎回必ず読むユーザーは全体のわずか10.5%にとどまりました。最も多かったのは「気になったときだけ読む」(31.1%)で、多くのユーザーが検索意図や状況に応じて選択的に参照していることがわかります。

年代別に見ると、興味深い傾向が浮かび上がります。20代では「必ず読む」「だいたい読む」を合わせると52.7%が積極的に活用している一方で、40代以降は「気になったときだけ読む」の割合が高く、補助的な利用にとどまる傾向が見られました。若年層ほどAIによる概要を情報収集の起点としているようです。

「AIによる概要」だけで検索時の疑問や悩みが解決したと感じる経験について、「よくある」「ときどきある」を合わせると約7割のユーザーが何らかの解決経験を持つことが示されました。しかし、「よくある」は14.8%にとどまり、「ときどきある」が54.3%と過半数を占めています。
このことから、AIによる概要は「毎回完全に解決する存在」というよりも、状況次第で役立つ情報源として認識されているといえるでしょう。約3割のユーザーは、AIによる概要が期待する情報を提供できていない、あるいは最終的な判断には追加の情報が必要だと感じているようです。
「AIによる概要」を読んだ後も、約7割のユーザーが通常の検索結果(青いリンク)をクリックしていることが明らかになりました。「ほぼ必ずクリックする」(19.3%)と「状況によってクリックする」(50.0%)を合わせると、多くのユーザーがAIによる概要だけで検索行動を完結させていないことがわかります。

特に20代では「ほぼ必ずクリックする」が31.4%と圧倒的に高く、AIによる概要を積極的に閲覧する世代が、最も検索結果と併せて確認しているという興味深い結果が出ています。

検索結果をクリックする主な理由は、「情報の正確性を確認したいから」が44.8%で最多でした。これは、AIによる概要が利便性の高い情報源である一方で、ユーザーがその内容を無条件に受け入れているわけではなく、まだ「完全に信頼できる情報源」としては確立されていないことを示唆しています。

次いで「より詳しい情報を知りたいから」(29.9%)が多く、ユーザーがAIによる概要を情報収集の起点としつつも、重要な判断や深い理解には元のソースにあたる重要性を認識していることがうかがえます。
「AIによる概要」でおすすめ・紹介されていた企業や商品・サービスについて、後から指名検索などをした経験があるユーザーは半数弱にとどまりました。この結果から、AIによる概要が直接的にユーザーの行動を強く促すケースは限定的だと考えられます。

しかし、全く行動につながらないわけではなく、一定数のユーザーはAIによる概要からさらに情報収集を行っています。つまり、AIによる概要は、ユーザーの関心を喚起し、その後の検索や検討につながる「入口」として機能していると捉えるのが妥当でしょう。
「AIによる概要」内に表示される参照元サイト(リンク)をクリックした経験があるユーザーは半数以上に上りました。特に「たまにある」(40.4%)が最も多く、検索テーマや状況に応じて選択的に利用されていることがわかります。

参照元サイトをクリックした理由として、「AIの回答の根拠を確認したかったから」が56.5%と過半数を占め、圧倒的多数となりました。これは、ユーザーがAIの回答内容を検証・確認する行動として参照元サイトを利用していることを明確に示しています。

「内容が信頼できそうだと感じた」(13.0%)や「公式・専門的なサイトだと思った」(11.9%)といった回答も一定数あり、参照元リンクがAI情報の信頼性を判断する材料として機能していることがうかがえます。
今回の調査から、Google検索の「AIによる概要」は、検索行動を完全に代替するものではなく、情報収集の「起点」として利用され、その内容の「信頼性検証の対象」となっていることが明らかになりました。特に若年層では、AIによる概要と通常の検索結果や参照元サイトの併用が顕著です。
この結果を踏まえると、「AIによる概要」がウェブサイトのクリック数やセッション数減少の主因であるとは一概には言えず、検索内容によってその影響の度合いは異なっていると考えられます。
企業としては、単にAIによる概要に表示されることを目指すだけでなく、「どのような文脈で表示され、ユーザーの次の行動(指名検索や参照元サイトへの遷移など)につながるか」を意識したLLMO(大規模言語モデル最適化)がより重要になってきています。専門性や独自性の高い情報を提供し、ユーザーからの信頼を獲得することが、今後のデジタルマーケティングにおいて不可欠となるでしょう。
本調査データは自由に利用できますが、以下の点にご注意ください。
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