エリクソンとソフトバンク、F1日本グランプリで5G SAとミリ波を活用した「ネットワークスライシング」の同時実証に成功

F1日本グランプリで実現した革新的な5G体験🏁

2026年6月17日、エリクソン・ジャパン株式会社とソフトバンク株式会社は、鈴鹿サーキットで開催された「2026 FIA F1世界選手権シリーズ Aramco 日本グランプリレース」において、画期的な実証実験に成功したことを発表しました。両社は、5G SA(スタンドアロン)とミリ波技術を組み合わせ、5つの異なるユースケースを単一のネットワーク上で同時に提供するという、日本最多となるネットワークスライスの同時利用を実現しました。これは、まるで一台の道路に、一般車線、バス専用レーン、緊急車両レーンなど、異なる目的のレーンを同時に設置し、それぞれに最適な速度と安全性を確保するようなものです。

なぜこの技術が重要なのか?🤔

大規模なイベント会場では、来場者がSNSに写真や動画を投稿したり、ライブ配信を視聴したり、また運営側が放送映像を伝送したり、キャッシュレス決済を行ったりと、多種多様な通信需要が同時に発生します。従来のネットワークでは、これらの需要をすべて均一に処理するため、混雑時には特定のサービスが遅延したり、品質が低下したりする課題がありました。

今回の実証では、ソフトバンクの商用ネットワーク上に5つの独立したネットワークスライスを構築し、用途ごとに通信品質を最適化する「ネットワーク制御」の有効性が検証されました。これにより、それぞれのユーザーや用途に最適な通信環境が保証され、全体の通信品質が大幅に向上したのです。

実証された5つのユースケースとは?💡

エリクソンとソフトバンクがF1日本グランプリで同時に実証した5つのユースケースは以下の通りです。

  • 5G SAユーザー向け高品質通信: ソフトバンクの5G SA契約者には、より多くの電波帯域を割り当て、通信品質を向上させました。これにより、混雑時でも快適なインターネット利用が可能に。

  • XR(クロスリアリティ)体験会: 高帯域かつ低遅延が必須となるXR体験会のために、専用のスライスを提供。これにより、没入感の高いXRコンテンツをスムーズに楽しむことができました。

  • キャッシュレス決済サポート: 一部の店舗では、決済端末向けに安定したプライベート5G回線を提供。これにより、決済処理が迅速かつ確実に行われ、顧客の待ち時間短縮に貢献しました。

  • ミリ波バックホール公衆Wi-Fi: ソフトバンクおよびワイモバイルユーザー向けに、FWA(Fixed Wireless Access)として公衆Wi-Fiサービスを提供。これにより、会場内のどこでも高速なWi-Fi接続が可能になり、データ通信量を気にせず利用できるようになりました。

  • ミリ波5G無線カメラ映像伝送: 放送事業者には、無線カメラと映像伝送環境を提供。これにより、F1レースの生中継がより高品質かつ安定して行われ、視聴者に迫力ある映像を届けられました。

驚くべき実証結果!🚀

今回の実証実験では、目覚ましい成果が確認されました。

  1. Massive MIMOと5G SAによるパフォーマンスの大幅改善
    省エネと大容量通信を両立する「Massive MIMO(AIR6476)」とミリ波対応無線機(AIR1281)を導入し、緻密なネットワーク設計が施されました。その結果、前年の大会と比較して通信速度と接続容量が飛躍的に向上しました。特に5G SA利用者の通信速度は、ダウンリンクで4倍、アップリンクで14倍以上も向上したと報告されています。これにより、トラフィックが集中する状況下でも、ソーシャルメディアへのシームレスな投稿やライブ配信が可能になりました。

    2025年大会と比較した5G SAユーザーの通信速度向上

    さらに、ネットワークスライシングとエリクソン独自の「5G Advanced機能」(スループット制御・低遅延最適化・ミリ波制御など)を活用することで、モバイルネットワーク全体の最適化が実現しました。厳格な要件が求められる映像伝送や決済端末では、混雑時でもストリーミング品質の維持やスムーズな決済処理が確認されています。特にXRでは、一般の5G SAユーザーと比較して、下りの無線区間の遅延を1/10に抑えることができたとのことです。これは、リアルタイム性が求められるサービスにとって非常に大きな進歩と言えるでしょう。

  2. 外部制御による1分間隔の自動最適化
    一部の基地局では、スライスごとの品質を1分間隔で可視化し、外部制御によってリソースを高速かつ適切に自動配分する「セルフチューニング型運用」が実証されました。

    外部制御システムによる自動最適化の概念図

    このシステムは、目標とするサービス品質を維持するために、各スライスのトラフィック状況に応じてリソースを動的に調整します。例えば、高画質映像伝送のスライスには優先的に帯域を割り当て、安定した品質を確保しつつ、他のスライスも最適な状態に保つことができます。これにより、人の手を介さずにネットワークを常に最高の状態に保つことが可能になります。

未来への展望✨

エリクソンとソフトバンクは、今回の実証で得られた知見を基に、今後もネットワークの進化を加速させ、用途に応じて最適化された通信体験と新たなサービス価値の創出を目指していくとのことです。ソフトバンクの常務執行役員 兼 CNOである大矢 晃之氏は、「今回の実証は、通信を一律に提供する時代から、用途に応じて最適な品質を提供する時代へ進化していることを示すものです」と述べています。

また、エリクソン・ジャパンの代表取締役社長であるジャワッド・マンスール氏は、「将来はこれらの機能を特定の会場内に限定せず、より広範なエリアへと拡張する可能性を見据えています」と語っており、今回の成果が日本の産業や社会のデジタルトランスフォーメーションを強力に支援していくことに期待が高まります。

詳細情報はこちらから📚

今回の実証に関する特集記事は、エリクソンが定期発行する「エリクソンモビリティレポート2026年6月版」に掲載されています。より詳細な情報や技術的な解説にご興味がある方は、以下のリンクからレポートをご確認ください。

エリクソンに関するさらに詳しい情報は、以下の公式ウェブサイトやソーシャルメディアで確認できます。

今回の実証は、5G技術が私たちの生活やビジネスにもたらす可能性を鮮やかに示しています。特に大規模イベントでの通信品質の向上は、参加者にとってより快適で豊かな体験を提供し、運営側にとっては効率的なイベント管理を可能にするでしょう。今後の5G技術のさらなる発展に注目です!

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