情報収集の入口は分散、検索は「唯一」ではない
商品について調べる際の最初の情報源は、いまだ「検索エンジン」が32.7%で最多です。しかし、注目すべきは、情報収集の入口が明らかに分散している点です。ECモールが23.9%、SNS・動画サイトが15.5%、公式サイト・公式アプリが12.9%、さらには生成AI・AI検索が6.5%と、多様なチャネルが利用されています。
これは、検索エンジンの重要性が失われたわけではなく、消費者が目的や気分に応じて複数の入口を使い分けていることを示唆しています。企業は、顧客がどこから情報を探し始めるかを理解し、各チャネルでの接点を最適化する必要があります。

ECモールは「購入の主戦場」、公式サイトは「確認の場」
オンラインでの購入チャネルを見ると、ECモールが73.9%で圧倒的な存在感を示しています。メーカー・ブランドの公式サイトも38.6%と購入経験のある接点としては少なくありません。

しかし、「最もよく利用する購入チャネル」となると、ECモールが63.8%と高水準を維持する一方、公式サイトは9.0%にとどまります。この結果は、公式サイトが「購入の場」として日常的に利用されるよりも、情報確認やブランド理解の場として機能している可能性が高いことを示しています。
ECモールが比較のしやすさ、レビューの蓄積、決済・配送のスムーズさで優位性を持つ中、公式サイトは「訪問される場」から「最も使われる購入の場」へと転換するには、異なる役割設計が必要です。

レビューは「失敗回避」の判断材料、低評価も読み込む消費者心理
ECサイトや比較サイトのユーザーレビューは、7割以上の消費者が「ある程度信頼している」「とても信頼している」と回答しており、購買判断の前提情報となっています。

さらに興味深いのは、レビューを見る際に意識してチェックするもので、「高評価・低評価の両方をバランスよく読む」が47.1%で最多だったことです。また、「低評価レビューを中心に読む」が21.6%と、「高評価レビューを中心に読む」21.4%をわずかに上回りました。
これは、消費者が高評価で背中を押されるだけでなく、低評価を通じて自分にとってのリスクや不一致を確認し、「失敗しない買い物」を重視していることを強く示しています。レビューは単なる補足情報ではなく、購買前の不安を解消するための重要なインフラとなっているのです。🤔

SNS・インフルエンサーは「認知」、最終信頼は「身近な声」
SNSや動画プラットフォームは、商品購入前の情報収集において存在感を高めています。しかし、これがそのまま最終的な信頼に繋がるわけではありません。
最終的に信頼する相手としては、「身近な友人・知人の情報」が42.5%で最多となり、「SNS上のインフルエンサーの情報」は12.0%にとどまりました。インフルエンサーは商品の認知や関心喚起には機能するものの、最終的な購買判断においては、やはり身近な他者の声が強く影響することが分かります。🗣️

これからのマーケティングに求められること:比較・確認を前提とした設計
今回の調査から見えてきたのは、消費者がより厳しくなったというよりも、購買判断のプロセスそのものを高度化させているという現実です。
検索し、SNSを見て、レビューを読み、必要であればリアル店舗で実物を確認する。その上で、最終的には自分で比較し、自分で納得してから購入する。この一連の行動は、個別の設問をまたいで一貫して見られました。
したがって、これからのマーケティングに必要なのは、広告、SEO、SNS、レビュー、EC、公式サイトを個別に最適化するだけではありません。比較され、確認されることを前提に、その一連の流れを途切れさせずに設計できているか。ここが、企業の成功を左右する重要なポイントとなるでしょう。✨
「レビューを読まれ、低評価も見られ、広告であることも見抜かれた上で、それでも『ここなら大丈夫だ』と思ってもらえるか。」──この問いにどう応えるかが、これからの企業の価値を決定します。
本調査結果の詳細グラフや考察は、デジマ部の掲載記事で公開されています。より深く消費者インサイトを理解したい方は、ぜひご参照ください。👇
調査概要
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調査名: 購買行動における情報接点と信頼度に関する実態調査
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調査主体: 株式会社シード
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調査方法: インターネット調査
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調査期間: 2026年1月20日~1月26日
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調査対象: 日本在住の10代〜70代以上の男女
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有効回答数: 1,022人
株式会社シードについて
株式会社シードは、Webマーケティング支援を軸に、インターネット広告、SEO/AIO、コンテンツマーケティングなどを通じて、企業の集客・売上拡大を支援しています。同社が運営するWebメディア「デジマ部」では、マーケティング担当者・責任者が実務に活かせる知見を発信しています。
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